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【家族の認知症】接し方、振る舞いはどうしたらいいの⁉

投稿日:2021年12月22日

更新日:2022年5月9日

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「あれ?お父さん最近何度も同じことを聞くようになったわ」こんなことありませんか。
家族が認知症になった際の認知症への接し方、家族が認知症になったときにはどうすればという内容をお届けいたします。
ご家族内で認知症についての知識を持っていただく一助になれば幸いです。

まずはチェックしてみましょう

ご家族で、ご夫婦で、ご自分でもチェックしてみましょう。

① 同じことを何度も言ったり聞いたりする
② 物・お金を盗まれたと言う
③ 身なりに気をつかわなくなった
④ 降りる駅を乗り過ごした
⑤ 就寝中、急に起き出し騒ぐ
⑥ 置き忘れ・片付け忘れが増えた
⑦ 計算間違いが増えた
⑧ すぐに物の名前が出てこなくなった
⑨ ささいなことで怒りっぽくなった

 

参考:東京都福祉局「高齢者の生活実態及び健康に関する調査・専門調査報告書」より

 

さらに詳しくチェックするには
東京都福祉保健局 「とうきょう認知症ナビ」

チェックはあくまで目安になります。症状が気になる場合はできるだけ早めに医療機関にご相談ください。

認知症を「知る」

認知症とは、年齢を重ねることに伴う「病気」の一つです。
生後、いったん正常に発達した脳の細胞や神経機能が、さまざまな原因により、死んでしまったり、働きが悪くなったりすることで、「記憶・判断力の障害などが起こることで、社会生活や対人関係に支障が出ている状態(およそ6か月以上継続)」を言います。

 

つまり、後天的な原因により生じる知能の障害であり、先天的な原因で起きる知的障害(精神遅滞)とは異なるものとして区別されています。
年齢を重ねることに伴い、誰もが思い出したいことがすぐに思い出せなかったり、新しいことを覚えるのが難しくなったりしますが、「認知症」はこのような加齢によるもの忘れとは、「病気である」という点でも異なります。

 

ただ、加齢に伴い発症する可能性が高まるという意味で、「誰もが発症する可能性がある病気である」と言うこともできます。
認知症に関する主な症状(中核症状)として、以下のような症状があります。

 

① 記憶障害

自分が体験した過去の出来事に関する記憶が抜け落ちてしまう

② 理解・判断力障害

日常生活の些細なことでも判断することができなくなる

③ 実行機能障害

ある目標に向かって、計画を立てて順序よく物事をおこなうことができなくなる

④ 見当識障害

時間・場所・人物や周囲の状況を正しく認識できなくなる

 

また、中核症状以外に、行動面・心理面で次のような症状が見られるようになります。ただし、これらの症状のすべてが表れるというわけではありません。

 

妄想物を盗まれたなど、事実でないことを思い込む

幻覚:見えないものが見える、聞こえないものが聞こえるなど

せん妄:落ち着きなく家の中をうろうろする、独り言をつぶやく

徘徊:外に出て行き戻れなくなる、自分がどこにいるのかわからなくなる

抑うつ:気分の落ち込み、無気力になる

人格変化:性格が変わる、たとえば穏やかだった人が短気になる

暴力行為:自分の気持ちをうまく伝えられない、感情をコントロールできずに暴力をふるう

不潔行為:入浴を嫌がる・風呂に入らない、排泄物をもてあそぶ

 

引用:全国地域生活支援機構 「認知症とは? 認知症の種類や症状」より

 

認知症にならないために、進行を遅くするために

最近の研究では「どうすれば認知症になりにくいか」が分かっています。

 

①生活習慣を見直しましょう

認知症原因の約60%と言われるアルツハイマー型認知症の発症に、生活環境の影響が大きいことが分かってきました。
食習慣や運動習慣を変えることが脳の状態を良化させます。
認知機能を最大限にするために対人接触を増やすことや知的行動習慣を意識した生活を送ることが重要だと言われています。

1.食習慣
・野菜・果物(ビタミンC、E、βカロチン)、魚(DHA、EPA)をよく食べる
・赤ワイン(ポリフェノール)を飲む

 

 

2.運動習慣
・週3日以上の有酸素運動をする

 

3.対人接触
・人とよくお付き合いをする

 

4.知的行動習慣
・読書や日記を書く
・ゲームをする
・美術館に行く

 

5.睡眠習慣 
・30分未満の昼寝
・起床後2時間以内に太陽の光を浴びる

 

コロナ禍のため外出・遠出も難しいですが、近所での散歩、ご家族・お友達とのおしゃべりを楽しむ、よく食べ、よく飲み、よく寝る といった生活をお試しください。

 

②脳機能を鍛えましょう

認知症になる前段階で脳の機能を集中的に鍛えることが、認知症発症を遅らせるための効果的な方法であるということが分かってきました。
認知症は、通常の老化とは異なる認知機能の低下がみられます。
この時期に最初に低下する認知機能が、「エピソード記憶、注意分割機能、計画力」です。

 

下記を参考にしてこれらを鍛錬してみましょう。

 

1.エピソード記憶
「体験したことを記憶として思い出す」
・2,3日前の出来事を思い出しながら、過日の日記をつける
・買い物レシートを見ないで、家計簿をつける

 

2.注意分割機能
「複数の事(作業)を同時に行う際に注意を配る」
・料理をするとき、同時並行で何品か作る
・会話するときに、相手の表情や気持ちに注意を向けながら話す
・仕事や計算をテキパキと行う

 

3.計画力
「新しいことをするとき、段取りを考えて実行する」
・効率良く買い物できる計画を立てる
・旅行の計画を立てる
・頭を使うゲーム(囲碁・将棋・マージャン)をする
・やり慣れたことでなく新しいことをする

 

引用:認知症ねっと「認知症・MCIの基礎知識」

 

まとめ

 

いかがでしょうか。本記事では、認知症を理解・知ることに重きをおいてご紹介しました。医療機関への受診、自治体窓口、各地域包括支援センターなどでより詳しい認知症に関する情報を得られます。
参考になりましたら幸いです。

 

最後に厚生労働省より発行されています電子書籍のご案内です。
電子書籍「もしも 気になるようでしたらお読みください」

 

最後までお読みくださって、ありがとうございました。

 

 

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この記事を書いた人

コムコ株式会社 ソリューション営業部

市角 徹

祖父の介護経験をきっかけにして介護業界で4年従事した後、ヘルスケア商材を扱う商社へ転職。さらに現在のIT業務に従事している変わり種のアラフィフおやじです。ライティングの勉強をしつつ営業前線にも出ています。

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